「遺産分割協議書ってどんな書式で作ればいいの?」
「ネットの雛形はいろいろあるけど、どれを使えばいいか分からない…」
相続人同士で財産の分け方に合意したら、その内容を書面(遺産分割協議書)にまとめておくことが重要です。
この書面は、
など、ほとんどの相続手続きで証拠として使われます。
この記事では、
を、相続初心者向けに分かりやすく解説します。
遺産分割協議書とは、
を、相続人全員の合意として書面にまとめたものです。
ポイントは、
という点です。
「口頭で合意しているから大丈夫」と思っていても、
後から「言った/言わない」のトラブルになったり、金融機関・法務局が手続きに応じてくれなかったりします。
そのため、合意内容は必ず書面に残すことが重要です。
一般的な遺産分割協議書は、次のような構成で作ります。
この型さえ押さえておけば、あとは財産内容に応じて中身を調整するだけです。
まずは、預金中心などの比較的シンプルな相続を想定した雛形です。
氏名・住所・日付・銀行名などを差し替えて使えます。
遺産分割協議書 被相続人 (氏名) 〇〇〇〇 本籍地 (本籍) 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 生年月日 (生年月日) 昭和〇年〇月〇日 死亡日 (死亡日) 令和〇年〇月〇日死亡 上記被相続人〇〇〇〇の相続人である私たちは、被相続人の遺産につき、下記のとおり分割することに合意し、この遺産分割協議書を作成した。 第1条(遺産の分割内容) 1 相続人 長男 〇〇〇〇(昭和〇年〇月〇日生)は、次の財産を単独で相続する。 (1)〇〇銀行〇〇支店 普通預金 口座番号:〇〇〇〇〇〇〇〇 残高の全部 2 相続人 長女 〇〇〇〇(昭和〇年〇月〇日生)は、次の財産を単独で相続する。 (1)△△銀行△△支店 普通預金 口座番号:△△△△△△△△ 残高の全部 第2条(負債の承継) 被相続人〇〇〇〇名義の負債その他の債務については、相続人間で協議のうえ次のとおり承継する。 (1)□□銀行□□支店 カードローン残高 金〇〇万円 相続人 長男〇〇〇〇がこれを承継し、弁済する。 第3条(清算条項) 相続人らは、本協議書に定めるほか、被相続人〇〇〇〇の遺産に関し何らの権利義務を有しないことを相互に確認し、 今後、相続分に関して一切の異議・請求を行わない。 以上のとおり合意したので、本協議書を3通作成し、相続人らが各1通を所持する。 令和 年 月 日 【相続人】 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 相続人 長男 〇〇 〇〇 ㊞ 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 相続人 長女 〇〇 〇〇 ㊞
※「㊞」の部分に実印を押印し、印鑑証明書を添付するのが一般的です。
次に、自宅不動産と預金があるケースを想定した雛形です。
不動産については、登記事項証明書に記載されているとおりに正確に転記することが重要です。
遺産分割協議書 被相続人 (氏名) 〇〇〇〇 本籍地 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 生年月日 昭和〇年〇月〇日 死亡日 令和〇年〇月〇日死亡 上記被相続人〇〇〇〇の相続人である私たちは、被相続人の遺産について協議を行った結果、 その分割方法を次のとおりとすることに合意した。 第1条(不動産の相続) 1 相続人 長男 〇〇〇〇(昭和〇年〇月〇日生)は、被相続人名義の次の不動産を単独で相続する。 【不動産の表示】 (1)土地 所 在 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目 地 番 〇番〇 地 目 宅地 地 積 〇〇〇.〇〇平方メートル (2)建物 所 在 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地〇 家屋番号 〇番〇 種 類 居宅 構 造 木造瓦葺2階建 床面積 1階 〇〇.〇〇平方メートル 2階 〇〇.〇〇平方メートル 2 上記不動産に関する所有権移転登記申請その他必要な手続きについては、長男〇〇〇〇が自己の責任と負担において行うものとする。 第2条(預貯金の相続) 1 相続人 長女 〇〇〇〇(昭和〇年〇月〇日生)は、被相続人名義の次の預貯金を単独で相続する。 (1)〇〇銀行〇〇支店 普通預金 口座番号 〇〇〇〇〇〇〇〇 残高の全部 2 相続人 長男〇〇〇〇は、被相続人名義の次の預貯金を単独で相続する。 (1)△△銀行△△支店 普通預金 口座番号 △△△△△△△△ 残高の全部 第3条(その他の動産等) 被相続人所有の家財道具その他の動産一切は、相続人 長男〇〇〇〇が取得するものとする。 第4条(負債の承継) 被相続人〇〇〇〇の有していた負債については、相続人らが協議のうえ、次のとおり承継する。 (1)□□銀行□□支店 住宅ローン残高 金〇〇〇万円 相続人 長男〇〇〇〇が承継し、弁済する。 第5条(清算条項) 相続人らは、本協議書に定めたほか、被相続人〇〇〇〇の遺産および債務に関し、 相続人間で一切の権利義務を有しないことを相互に確認し、将来にわたり何らの異議・請求を行わない。 以上のとおり、私たち相続人全員は、本協議の内容に相違ないことを確認し、本遺産分割協議書を〇通作成して各自1通ずつ保有する。 令和 年 月 日 【相続人】 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 相続人 長男 〇〇 〇〇 ㊞ 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 相続人 長女 〇〇 〇〇 ㊞
テンプレートを使う際は、次の点を必ずチェックしましょう。
A:原則として、
を作成します。
現実的には、3〜5通程度を目安にしておくと、後の手続きがスムーズです。
A:相続人全員が合意していれば、
などの柔軟な分け方も可能です。
その合意内容を、遺産分割協議書にきちんと反映させることが大切です。
A:すでに作成済みの協議書がある場合、内容を変更したいときには、
必要があります。
不動産の登記などがすでに終わっている場合は影響が大きくなるため、専門家への相談が必須です。
遺産分割協議書は、難しそうに見えますが、
を整理して、書面に落とし込む作業です。
本記事のテンプレートは、
を想定した標準的な型になっています。
実際の相続では、
といった事情も絡んできます。
その場合は、テンプレートをベースにしつつ、必要に応じて専門家と一緒に内容を詰めていくのがおすすめです。